蒸気機関車

harimaya2008-02-12

子供の頃は汽車を見るのが好きだった。
家の近くに線路があり汽車が通る度に
その雄姿に憧れに似た気分で遠くから
見つめ遠くに去って見えなくなるまで
身じろぎもしないで見つめていた。
汽車は自分の夢を遠く運んでいって
くれる気がしたし、気持ちが膨らんで
クレヨンで書く絵は殆どが汽車だった。
戦後間もない頃の機関車は蒸気が多く
上京した昭和24年頃も東海道本線
蒸気機関車で姫路から沼津まで走り沼津駅電気機関車に交換されて東京に着いた。
あの頃の機関車は多分D51だったと思う。夜行列車で疲れた早朝に車両の交換で
待たされたが沼津駅で見たのは秀麗の富士の姿だった。目に覚えた感動は忘れないし
耳で覚えた蒸気機関車の音、舌で覚えた鰻駅弁の味は15歳の「旅たちの歌」だった。