隠居の独り言(505)

アメリカの信用不安で一気にドル安が進み円は12年ぶりに95円台に高騰した。
昭和の始めに起きた「世界大恐慌」が思い出されるが、当時と情勢が違うといえ
長らく続いた世界の中のアメリカの一極集中時代に陰りが見えてきたのだろう。
円高は輸出産業には痛手だが庶民の生活には、良い面があって日用品は食糧も
含めて輸入に頼る比率が多く、原油穀物高などの影響も薄くなっていくはず。
困るのは株式やファンドの暴落で貯めた資産が大きく目減りするのは頭の痛い
問題で、市場を見ても輸出関連が下がるのは仕方ないとしても金融、不動産、
ガス電力などの内需関連にも売りが広がるとは大衆心理とは恐ろしいものだ。
目先の売買で動かしている人はともかく長期に保有している投資家には何とか
保護の手が打てないものなのか。日本の経済や個別の会社に対する信用不安が
アメリカのサブプライム問題くらいで揺らいでいいものか。以前はアメリカが
クシャミをすれば日本が風邪を引くと言われたが今の日本はそんなに弱くない。
とても疑問に思う。インターネットの普及で日々の取引高が一昔前とは大きく
膨らんでいるのも輪を掛けているのだろう。さりとて株を売る気も皆無だが
株式欄を見るのも嫌になるのも事実だ。そのうちに上がる時期もあるだろう。
一喜一憂せずに配当金と、送られてくる株主優待でも楽しもうと思っている。