森繁久彌

harimaya2009-11-11

愛読書の一つに作家・久世光彦が森繁を書いた
「今更ながら、大遺言書」がある。久世光彦
先に逝ったが、著書は森繁の男にとって理想の
生涯を綴られている。その軽妙洒脱な生き方は
真似は出来ないが、人生の楽しみを教えている。
映画、舞台、テレビ等で幅広く活躍した日本を
代表する俳優を今更、自分が書くまでもないが、
知床旅情を代表する彼の音楽観は素晴らしい。
森繁の愛唱歌であった「あぁ、うつせみに」は
♪あぁ、うつせみに生まれてきて、苦しきことのみ多かりき、君と逢いみて知りにけり、
男として生まれた幸せを、女として生まれた幸せを・・若い頃の恋を歌ったのだろうか。
この人が口ずさむと熱い気持ちが、湖のさざ波のように静かに心の中に打ち寄せてくる。
不世出の巨人が堕ち、昭和がまた遠くなった。