隠居の独り言(888)

今年もあとわずか。新聞の今年の10大ニュースも出揃った。その年中行事は
人はやはり回顧から展望を見いだそうとしているのだろう。どの新聞を見ても
似たりよったりの10大ニュースで今年も関心が全員一緒のような世相だった。
チリ落盤事故、北朝鮮の砲撃、上海万博、ハイチ大地震、メキシコ湾原油流出、
この5個は、どの新聞もトップニュースだが、今年は南北アメリカと東アジアに
話題が多い。でもアメリカ大陸は天災的だが東アジアはキナ臭いのが気にかかる。

ニュースにならない大きな事実は世界の多くの地域で電気も水道もガスも無く
貧困に暮らす人の何と多い事よ！世界のリーダー達は口では平和だの援助など
偉そうなことを何十年、言い続けてきたことか？しかもそれら地域から資源を
奪い取り自分等の欲望を満たす行為は昔の植民地時代と何ら変わらない。醜い
人間の欲望に果てが無いことを今年も思い知らされたが、日本の若い人も一度は
観光でなく世界の裏側で住んでいる人達の生活を実感し再び日本を見てほしい。

政治はこれからどうなっていくのだろう？民主党が政権を取って良かったのか？
普天間は鳩山由紀夫が沖縄県民の気持ちを弄んだ失政だが日米同盟に深い影を
落とし東アジアの日本の立場を弱くした。必要ないマニフェストのこだわりで
天文学的国債の増大の深刻さを誰も説明しようとしない。少子高齢化が確実で
年金、医療、介護は既に行き詰っているのに消費税論議も出ないのは何故か？
国家の命運が未曾有の危機というのに処方箋も書けなかった今年も虚しく暮れていく・・