あじさい

harimaya2011-06-06

あじさいが黄緑の蕾みから色を付け始めた。
今年は梅雨入りが早く花の咲く時期が遅い。
白色から紫褐色に花びらの色を変えていく
あじさいは七色の花と名付けられているが
次々と男を替える多情の女性に例えられる。
永井荷風に「あじさい」という短編がある。
芸者・君香は、ふと立ち寄った寺の門前で
墓参りにきていた三味線ひきの宗吉に会う。
彼の懺悔話から始まって宗吉、周旋屋の山崎、花屋の主人、新内流しの〆蔵などと
関係を持ち、そのくされ縁がもとで君香は〆蔵に本所石原の川岸で殺されてしまう。
多情が男を不幸にし遂には自らも滅びてしまう女の哀れさは、あじさいに関係ない。