花菖蒲

harimaya2011-06-08

いま小石川後楽園の菖蒲園では花菖蒲が
咲き始めている。菖蒲・アヤメといえば
「いずれアヤメかカキツバタ」の喩えは
美女揃いで選択を迷う時に使う男冥利の
言葉だが花を比べると幸せな気分になる。
菖蒲の紫は古代、最も高貴な色とされた。
優美さ神秘さを象徴する色であり美しい
女性にたとえられる菖蒲であったという。
平安時代に武将で歌人であった源三位頼政が京の夜に出没する怪鳥の鵺(ヌエ)を
退治し帝から恩賞として菖蒲(あやめ)という美女を賜ったが同じ装束の12人の
中から選びなさいと言われて頼政は迷ったという夢のような言い伝えがあるとか・・
恩賞に女性を賜るなんて現代では考えもつかないが、そこは遠い昔の習慣であっても
花菖蒲の一本に、その人の縁につながる哀しい物語を連想した。