吉良屋敷跡

harimaya2011-12-14

長い日本史の中で忠臣蔵ほど真実が不明で
それでいて詳しく実際にあった事柄として
語り継がれている有名な事件は無いだろう。
城内で浅野内匠頭吉良上野介に斬りつけ
責任を取り切腹した。歴史的にはこれだけ!
実際に吉良が浅野を苛めたのかも分からず
それは後になってさまざまな解釈で浅野が
吉良に頭にきたとも、普段から体調不良で
発作的に吉良に斬りつけたとも人はさまざまに想像した。その解答を与えたのが
半世紀も経って書かれた「仮名手本忠臣蔵」という戯曲は、空前のヒットとなり
浄瑠璃から歌舞伎の恰好の素材となって創られた物語は映画やオペラにもなった。
仮名は47文字だから四十七士とし忠臣・大石内蔵助を略して忠臣蔵と名付けた。
原因も結末も歴史的事実のみだが忠臣蔵の劇は判官びいきの日本人の心を捉えた。
真実は迷宮のままになっている。「講釈師、見てきたような嘘を言い」の類かも・