桜満開

harimaya2012-04-12

「久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」
紀友則が詠ったとされる百人一首のなかの和歌のように
春うららの一年で最もいい季節なのに時期を待てなくて
どうして桜は散り急ぐのか?時の流れの無常を花は説く。
つい先月の冬の寒さに震えていたのを忘れたかのように
開花宣言、満開、桜吹雪、花の雨、飛花、そして葉桜・・
時の移ろいの桜を日本人は言葉に写して花を愛してきた。
散る桜、残る桜も、散る桜、良寛も桜を時になぞらえた。
桜の花の風情はオーラのような感情が漂っているようで
花のある人とは美しい花のオーラの心根を持つ人をいう。
現代の横町の隠居も春の陽気に居ても立ってもいられず隅田公園の桜堤を散策した。
一世紀前に滝廉太郎はこの場所で「花」を作曲したがスカイツリーは想定外だろう。