隠居の独り言(1078)

今週から学校は夏休みに入ったが 孫たちは塾通いに忙しい。塾は夏季講習とやらで
普段の月より勉強時間が多い。通う塾の場所が遠距離なので爺も車で孫の送り迎えを
手伝っている。親とすれば現在の世の中が不景気なので少しでも高い偏差値をめざし
有名大学に入って将来の就職を安全なものにしたい願望だ。今の日本は学歴を尊重する
社会だから優秀な大学を出て大企業や官僚を目指すのが人生の成功と考える親が多い。
「子には旅をさせ」という言葉がある。頭では苦労しないと一人前の人間になれないと
分かっていても我が子だけは安定した人生を送らせたいと願う親馬鹿心理は誰も持つ。
学校での成績を上げ来たるべき進学テストに合格させるために塾の教育は欠かせない。
勉強を嫌がる子にも大人への関門と将来のための苦労の一つと説き伏せて宥めている。
若い未熟な子供達は親の言いつけ通りに勉強に明け暮れ勉強すれば成績を残すだろう。
脳力も体力の一つだから記憶力や理数能力を付け子供は成績が良くなれば有名大学に
進学して大企業や官庁に就職する事になる。それが親子の最大で最終の目標ゴールだ。
でもそれでいいのだろうか?自分が小さい時分は塾なんて無かったし学校の教科書を
きちんと覚えて勉強の成績が優秀なら有名大学も夢でなく先生も推薦してくださった。
今の塾の教材と勉強は学校の教科書より1-2年先を教えている。そのペースでないと
大学入試センターの学力テストで良い成績が望めないのは進学の仕組みに問題ありで
その最大の原因は「ゆとり教育」の普及で学校週5日制になり学生の勉強時間が大幅に
減って学力低下に繋がったのは言うまでもないがこれを提起した日教組の罪は大きい。
学校だけの授業でどうして上に進めないか?塾へ通えない子供を考えた事があるか?
小さい頃の泥にまみれたヤンチャ遊びも人生の学習だし友達と少しは悪い遊びをした
体験は善悪の区別が身を持って心のコヤシになる。それには学校の充実の勉学があり
親子の学校への信頼度は今とは比べようのない強いものだった。勉強ばかりの子供が
大人になれば人生はそこから始まるわけだから彼らは定年までの定期のコースに乗り
それ以上の事は何もしない。政治家も甘やかされて育ったから人の痛みが分からない。
毎年数十億の子供手当を貰っている元首相も高額のボーナスを貰い市井の庶民の心を
逆なでしている。政治に無関係なはずの選挙票を総評、大手労組、日教組が操るのは
日本の悲劇であり民主主義の名を卑しめているが、それは学校教育が根本にある。