隠居の独り言(1113)

「ペンは剣より強い」の言葉がある。といってマスメディアはいつも正義の味方でない。
正義の味方どころか反対に偏向な記事によって国を滅ぼしかねない要素を秘めている。
古くは日露戦争後に終戦の顛末を正しく伝えないで講和条約南樺太譲渡だけに終る
条件を不満としてマスメディアは大きく報道したために民衆が騒いで日比谷の暴動や
講和を斡旋してくれたアメリカにも向けられ米国公使館を襲撃の対象となったことが
アメリカの世論は憤慨し後の大戦の遠因となった。大戦の最中は軍部に肩入れをして
大本営発表を鵜呑みに国民に信じ込ませた罪は大きい。それが戦争に負けたその日から
一億玉砕と旗を振っていた新聞は、一夜でアメリカンデモクラシイに転向してしまう。
報道の一貫性も思想もあったものじゃない。戦後の最たるは中韓に憚って靖国神社
総理参拝を軍国主義の再来と宣伝し謂れなき外国の反日感情を煽ったマスメディアの
責任は国益を大きく損ねている。以前に朝日新聞が日韓関係を大きく損ねた慰安婦
誤報を日韓両国民に謝罪すべきだ。慰安婦問題は朝日新聞の某記者の創作が発端で
商売丸出しの朝日がスクープ記事として裏付けも無いままに新聞に載せたものだから
日本中が大騒ぎになった。この記事を喜んだのは韓国でこれをネタに今も韓国は事ある
ごとに日本に謝罪を求める。これは金をせびる恐喝で原因を作ったのが誤報であれば
朝日新聞も日本の国益を損ねたと気付いたら何故謝罪文を一面トップに出せないのか。
アメリカのロイター通信によると韓国産海産物にノロウイルスが混じりアメリカでは
健康に害を及ぼすとして米食品医薬局が回収を求めたのに日本のマスメデイアは口を
閉ざしているのは何故なのか分からない。最近の沖縄配備のオスプレイに関しる報道は
過去に墜落事故を起こした事ばかり強調して地元の人々に不安を煽るのはどうしてか。
オスプレイ配備は兵器の新鋭化の一環で、現在の輸送機やヘリと比べて速度、積載量、
行動半径は優れている。尖閣が中国の脅威にさらされている今こそ米軍による抑止力が
最も頼りに出来る存在なのに大事な戦略を語らないマスメディアに大きな疑問を持つ。
勿論のこと米兵の暴行事件は報じなければならないが東南アジアの中の日本の立場を
きちんと伝えなくては日本人が矮小な国民になりさがる。「新聞記事で信用できるのは
テレビの案内欄、株と為替の値段、死亡記事の三つだけ」と田中角栄は言ったというが
ロッキード事件刑事被告人の彼の言葉は的を射ている。マスメディアの責任は大きい。