harimaya2012-12-03

師走になると明治生まれの祖母の面影を思う。
祖母は三日月、十三夜、十五夜十六夜など
日にちと月の満ち欠けの関係を教えてくれた。
子守唄も♪うさぎ、うさぎ、なに見て跳ねる、
十五夜お月さん、見てはねる♪歌ってくれた。
祖母は月に兎がいると信じていたに違いない。
明治5年今日12月3日に太陰暦太陽暦
変更され、明治6年1月1日に改正された。
それまでの太陰暦は月の周期で1日は新月で月は隠れ、15日の満月の夜は明るかった。
太陽暦十五夜お月さんのお供え物も無くなり、金色夜叉の今月今夜の恨み節も消えた。
昔は一日の区分も六回で、例えば暮れ六つでも夕暮れどきとされて曖昧だったらしい。
夏と冬の日暮れ時は相当に違っても陽が落ちると「暮れ六つ」で寺の鐘が鳴っていた。
昔の恋人は「雷門で暮れ六つに会う」との約束も時間帯にして二時間を待つ覚悟だった。
統計によると現代の恋人が相手を待つ限度は17分というから日本人も変わったものだ。
デジタル化され数字と睨めっこする現代人と、のんびりした昔とどちらが幸せだろうか。