隠居の独り言(1119)

ネットでブログ日記を書くのは楽しいが、最近フェイスブック(Facebook)に参加した。
フエイスブックは素性を明かした実名主義だから、それなりの自意識と覚悟が必要で
「自分は自分であります」の宣言によって透明性と信用度が高いネットと感じている。
インターネットを通じて多くの人と出会うのは素晴らしい。それでもサイトの中には
危険な出会い系サイトや結婚詐欺、金銭トラブルなどの問題が起きるのも多いと聞くが
それは自己責任でありネットが悪いわけでない。たとえFacebookで実名を名乗っても
あくまでネットを通じての友達であり実際の顔見知りの付き合いと違って温度がない。
でも中には歩調の合う人がいて互いに節度をわきまえ関係を築いていけば友人として
素敵な良い波長が構築される。このブログにも何人かの方は実際にお会いしなくても
竹馬の友のように同じ価値観を長く語れるネット友達がいる。同じ志を持つ人は親友だ。
昔は向こう三軒両隣の近くのお付き合いが基本だったが、時代と共に世の中が広くなり
人の出入りも多くなれば隣は何する人と近くの人間関係が薄れていく。それが良いか
悪いかは置き、もう昔に戻れない。例えばお見合いも昔は近所の世話好きのオバサンが
仲人だったが、やがてサークルの合コンになり、今では婚活サイトで人生行路が決まる。
世の中は随分変わったもので若い時分には思いも付かなかったインターネット世界は
今や仕事上でも知識を得る上でも欠かせない。それもスピードの早さに付いていけない。
でも中にはネットに没頭するあまり人間味が稀薄になり感情の節度の大切さを忘れて
偏屈なオタク族になる人もいて、それはそれぞれの勝手だが自分の価値観だけに嵌り
それを相手に押し付けて迷惑をかけるヤカラもいるが野暮人間の骨頂だ。人は誰もが
本音と建前があり、その区別を理性で判断できない人はネットを利用する資格がない。
Facebookの意図は実名を名乗ることによって友好の輪を広め人脈を作ることだろうが
でも、やたら友達の多い人に軽さを感じるし売名行為に利用している人も無いではない。
「イイネ」のプチ挨拶もいいが僅か三文字だけのコメントのほうに親しみが沸いてくる。
今や世の中はネット社会、昔の横町のご隠居さんなら熊さん八さんに説教したものだが、
21世紀の急速なITの発達は昔のご隠居より現代の熊さん八さんのほうが全てに優る。
といって、あまりITに嵌るのも考えもので何事も体験に勝ることは言うまでもない。
インターネットの見えない言葉や映像よりも、美しい景色を眺め、親しい友と語らい
運動に汗を流すほうが遥か人間的だ。たまにネットから離れよう。