公園の片隅に福寿草が可憐に咲いていた。
早春に先がけて一番乗りに開く鮮やかな
黄金色の福寿草に昔の人は幸福を感じた。
人生には「五福」といって五つの福寿が
あるという。1.長寿（寿命が長いこと）
2.富貴（財産を蓄え人に敬われること）
3.康寧（健康で心が安定していること）
4.好徳（好んで徳を積むことができる）
5.善終（臨終を迎えるときに心置きなく安心して現世を離れること）とのことだが
人生は福寿草のように幸せばかりでない。「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」
林芙美子の人生観は当を得ているが、福寿草のように目出度くなったとき、人生は終わる。
