初恋

harimaya2017-02-09

二月は如月「きさらぎ」字体の美、言葉の響きがとてもいい。
70年前1947年、中学2年だった今ごろ、初めて恋をした。
疎開帰りの転校生だったが慣れぬ土地で声をかけてくれた。
学校からの帰り道が同じだったので、心のオーラが漂った。
うららかな春の陽射し、鳥のさえずり、小川のせせらぎ・・
不器用な初恋だった。傷つきやすい気持ちとはうらはらに
どきどきして素直に思いを伝えられない青春の一丁目で
目と目を合わせるのが気恥ずかしいときめきだけの初恋。
「あぁ、あの初恋の美しかった日を呼び返してくれるなら・独り淋しく心の傷をいたわり嘆きの繰りごとをくり返し・
あぁ、あの嬉しかった時を呼び返してくれる人がいるなら・」 ゲーテ「初恋を失って」より