隠居の独り言 7

愈々明日12日は米朝首脳会談シンガポールで行われる。これが歴史に残るのか逆に破談になるのか一向に見えない。日本にとっての最重要課題は拉致問題で、トランプ大統領と安倍首相の親密な友情は、ここで大きく影響すると確信する。北朝鮮メディアは解決済みだと主張し、拉致問題の議題化を非難するキャンペーンを連日繰り返し安倍政権を批判するが,その本心は拉致を人質に過去の賠償を求めているのだろう。トランプ大統領は必ず拉致提起を約束してくれたが、はたして「拉致問題解決なくして日本からの経済協力はない」と正確に伝達してくれるのか、それに対し金正恩はどう受け止めるのか。先日、新聞に横田夫妻からの「めぐみへの手紙」が載っていた。「めぐみちゃん、こんにちは。毎日が飛ぶように過ぎ去り今年も一年の半ばを過ぎようとしています。季節の移ろいは早く(中略)家の周りにはきょうもあなたが大好きだった色とりどりの花々が咲いて、心を明るくしてくれます。めぐみちゃんと一緒に日本の美しい風景を何も考えず、ただ、静かに眺めたい。ずっとおもい続けた願いは募るばかりです。お父さんも、お母さんも、本当に歳を取ってしまいました。(中略)いつも明るく、楽しく笑い、元気いっぱいのあなたの姿は13歳の女の子のまま止まっています。それを取り戻せず40年も経ってしまった。怒り、悲しみ、悔しさ。途方もない感情がこみ上げます。涙は枯れ果て、あなたの救出、私たち家族は、いつも複雑で理解できない政治とか国際関係に翻弄され、期待が裏切られて絶望の淵に追いやられる。(中略)毎日祈りながらめぐみちゃんと抱き合う日を待ちわびています」横田夫妻はボクと同年配だが最愛の娘を奪われた40年間の嘆き苦しみはどんなに辛かったか誰にも想像もできないだろう。涙なしでは読めない手紙は理不尽な北朝鮮を恨むばかりだが最後のチャンスともいうべき米朝首脳会談の成功を祈ると共に国民は明日の喜びの結果を待っている。