隠居の独り言 20

明治以降の日本は富国強兵の路線を走った。軍事を優先し経済力をつけ国を発展させるのが至上命令だったが当時はそれで間違いではなかった。世界はヨーロッパを中心とする植民地主義の国家概念が主流で弱肉強食の只中におかれ弱いものは植民地になるか、不平等条約で泣きを見るのが当たり前の時代だった。日本も幕末の開国のとき、欧米との結んだ不平等条約に苦しまされたが対等に付き合えるには国家としての強さを実績で示さなければ諸外国は認めない。どれほど明治の先輩達が苦労したか、日清、日露の戦争で日本が勝利してようやく平等に漕ぎつけた。その間50年・・しかし今でも形こそ変え力の強い国は弱い国にごり押しする。中国の習近平も相手が弱いと見れば、すぐに威嚇するのは「国家の品格」もあったものじゃない。中国、韓国、北朝鮮の軍備拡張は先の戦争で実質的に日本に負けたのが悔しくて世界の潮流に逆行するようかつて日本の富国強兵を真似て尖閣竹島など盛んに脅しを掛けてくる。昔の清朝の時代が逆になったように日本が無抵抗で、彼らがジャブを仕掛けて強圧的な外交に、今の状態で日本は大丈夫なのだろうか。その国の尊厳の問題で「無抵抗」と言っている場合じゃない。日本はもう他国を侵略しようとする愚策の失敗はあり得ない。日本の行った植民地主義は経済的にも大損もいいところで、そのうえ恨みを残すような民族主義を読めない阿呆だった。遠い昔、1941年に米英に宣戦布告して真珠湾攻撃をした。真珠湾攻撃に成功した連合艦隊司令長官山本五十六は開戦前に昭和天皇から「勝てる自信あるのか」と訊ねられ山本は「半年くらいは暴れてみせます」と答えたらしいが、実際に日本軍が米英と対等に戦ったのは半年くらいで、開戦して僅か一年目の米海軍とのミッドウエイ海戦で、役満振り込みハコテンにされた。その後日本の惨めは今更言うまでもない。因みに戦前の列強の国力指数はアメリカが世界の35.1%を占めソ連14.1%ドイツ11.4%イギリス9.4%、日本3.5%で、10倍強のアメリカ相手と戦争しては敗戦必至なのに、何故止められなかったか未だに不思議であり、誰も止められなかった指導者の優柔不断も情けない。戦後が一世紀近くにもなるのに今も後を引き国連とは戦争勝組クラブで常任理事国が日本を含む枢軸国に対し敵国条項削除をしないのは、今後も日本に何かとイチャモン付ける悪意に過ぎない。日本も自虐精神覚めず平和々々と負け犬の遠吠えや謝罪と賠償と援助の繰り返しは、もう止めにしよう!