隠居の独り言 43

中国がまた尖閣の近くに軍艦を近づけ海底調査をしている。南シナ海の島々の殆どが中国の軍事化にしたことは明確でアメリカ始め各国が警告しても我関せずに既成化している。南シナ海を囲むベトナムやフィリピンの沿岸のぎりぎりまで「九段線」と称する境界線を勝手に引いている。その内側を中国の領域として人工島を次々と造成して軍事拠点化を進めているのも南シナ海は2000年前から中国が支配し、領土、領海は我にありとの言い分で屁理屈もいいところだ。尖閣諸島の海底調査は次は東シナ海に焦点を当ててきた。10年前には、アメリカ太平洋軍司令長官が訪中した際にハワイを境にして、米中が太平洋を二分割しようと提案がされたというから呆れる。しかしその後の海洋進出を見てその実態から知って冗句ではなかった気がしてならない。歴史は繰り返すという。世界史の教科書に必ず出てくるトルデシリャス条約に行き着く。1494年にポルトガルとスペインの間で結ばれたこの条約は、世界地図の上に南北に線を引き領土を二分割するという内容の条約で(現に南米の東側のブラジルがポルトガル語で西側の諸国がスペイン語なのは条約の爪痕が今も残っている。戦国時代に宣教師が日本に来たのはポルトガル人で当時の信長はその条約を知らずに布教を認めている。知っていれば宣教師は磔、ポルトガルと戦争したろう)500年前の両国の傲慢さに呆れてばかりいられない。そんな危険な隣国が今、日本を狙っているというのに日本人は能天気すぎる。国家と国民を守る国防軍を認めないという現在の憲法に手を付けられないのは日本が滅びてもいいという現憲法に気づいて欲しい。中国の企みは世界制覇に向けて目下進行中であり、次はどんな手を打ってくるか、日本も全ての可能性に備えなければならない。