隠居の独り言 61

夏が来れば思い出す。其の十。今年も8月15日が来た。この年に生まれた人は今年73歳になる勘定で、この辺りに生まれた人達は多少のひもじさを知っているが戦争体験や戦前の大日本帝国という我が国の誇らしさは理解できない。団塊の世代以降は映像や書物等でぼんやりとしか映らない。戦前は欧米列強がアジアの殆どを植民地化して搾取をして偉そうに闊歩している中で唯一、厳とした君主国日本があり日本人の誇りと愛国心はアジアのどの国にも負けなかった。世界地図を見れば日本は赤色で描かれて北は樺太・千島、西は朝鮮半島、南は台湾から南洋群島が勢力圏だったが現地の人に対しての政策は欧米の植民地搾取主義と違い日本人と対等の同化策で多額の国費で開発が進められた。そこが欧米諸国にとって面白くない。肌色違う黄色人種の日本が我々と同様にアジアに覇権を求めるとは生意気だ。人種的な差別感の深い背景が絶えずアジアに存在した。日本はアジアに共栄圏を理想とし欧米に追い付くための国策で、富国強兵路線をとった。日本人みな一致結束し、貧しくても隣近所は助け合い、国民の目的意識が明確で雑念のひとかけらも無かった。欧米の締め付けで戦争が始まったが、米英を撃滅する心は意気軒昂で祖国のため、天皇陛下のため、死をも厭わなかったし、一刻も早く戦場で身を持って盾を望んだ純粋無垢な軍国少年の自分だった。しかし天は味方せず緒戦の日本軍の勢いは一年に満たず物量に勝るアメリカ軍に、制海、制空権を完全に奪われて日本本土大空襲、そして息の根を止める原爆を落とされた。おまけに火事場泥棒のソ連が突然参戦して、遂に降伏した。国破れて山河あり・・・軍国少年の祖国に殉ずる心意気がここでポックリ折れた。日本は敗戦を境に手を返したように一億総懺悔、アメリカン・デモクラシーの大洪水に溢れる。極東軍事裁判がかけられ日本の指導者たちが処刑されたが、あれは敗北者へのリンチで、日本が一方的に悪いのならABCDラインなどで戦争せざるを得ない条件を付きつけたルーズベルトチャーチルスターリン蒋介石には戦争に対する責任は全然無いのか!今も左巻きの日本人の中に「戦没者は犬死だった、上官の命令で無理やり戦闘行為をやらされた、今日の平和は犠牲者の礎に成り立っている訳ではない」と戦没者に鞭打つ人が大勢いるのは事実だ。あれから73年、今年こそ安倍総理は堂々と靖国参拝しよう!「あどけなく笑みを浮かべて眠る吾子平和の時代続けと祈る」佐々木美和子