隠居の独り言 108

今月のデパートやスーパーで沢山のオレンジ色のカボチャが目に付くのはハロウィンという西洋の祭りのようで商魂逞しい様々な業者が乗っている。映画・TV・本・玩具・・・小売業界も20年ほど前から一般化されたようで近年ディズニーランドやユニバーサルスタジオなどクリスマス同様の騒ぎをしている。でもあれはキリスト教とは何のゆかりも無いお祭りだそうで、故事来歴を調べてみるとアイルランドにあった祖霊信仰の行事の一つで、この季節になるとご先祖さまが、この世に戻ってくるという日本の夏のお盆と同じ考えとはおもしろい。一神教キリスト教ではご先祖様なん相手にしてくれない。だからキリスト教圏でもアングロサクソン系と日本系だけは異教徒扱いだが今ではオバケに変装をしたり、カボチャに目鼻を付けバカ騒ぎしている。何がハッピー・ハロウィンか!地球東西のご先祖様もさぞビックリなさっていることだろう。日本人の宗教の無節操には呆れるが、それはそれで良い。日本列島にはアラーもイエスもモーゼもいらっしゃらない。日本人の信心は日月星辰、山川草木、森羅万象全てOK。神社の狛犬も、稲荷の狐も、軒下に吊るされた鰯の頭も、畏敬の念で手を合わせている。平和な日本はこれでいい。ハロウィンの次は、七五三のお宮参り、お酉様で商売繁盛、クリスマス礼拝、大晦日は寺で鐘を突き百八つの煩悩除去、明ければ神社で初詣、七福神巡り、針、箸、人形らの供養、地蔵、ダルマ、福助、お講、お遍路、山岳信仰、キリが無い・・ヤオヨロズの神様に守られた日本人は実にアバウトであり有り難い国と今更の如く思う。