隠居の独り言 124

昔のお金持ちは百万長者とも称されて羨望と尊敬の的だった。しかし今では億万長者になった。インフレのせいもあるけれど、それでも億万長者は庶民にとって、羨望の的には変わらない。ところが最近は億万長者も珍しくなくなった。東京の都心でのマンション価格は億を超えるのはザラだし、中には売り出して即完売というニュースにも驚かなくなった。裕福になったのか?二極分化が大きくなったのか?お金の価値が下がったのか?ボクも小さな不動産(自宅と会社)を二つ有しているけれど、調べたら二つの不動産査定が億と言われてもピンとこない。これでは殆どの東京都民が億万長者といえる時代になった。数字的には億万長者だが、売るわけでもなく固定資産税が上がるだけで、多くの億万長者の庶民が増税に困っている。それに輪をかけて、一昨年から遺産相続税率が変更されて大幅増税になった。変更前は、不幸に大黒柱が亡くなると、基礎控除額7000万で、一般庶民なら課税対象に達せず、相続税が無かったが一昨年から遺産相続基礎控除額が7000万から4200万になり、不動産+預金+他を足すと、多くの市井の庶民も4200万の資産ストックを持っている。一家の主人が没すれば悲しみに追い打ちをかけるように理不尽な遺産相続の請求書が税務署から送られてくる。今まで稼いだ金も法人税、源泉税と真面目に払ってきた。消費税10%と共に遺産相続税増税とは政府も酷すぎる。こつこつと長い年月を苦労し貯めた虎の子まで課税とは、これは二重課税ではないか。せめて前の税率に戻したい。政府は弱い者いじめをしないで欲しい。