隠居の独り言 140

11月22日は「いい夫婦の日」老夫婦は昭和40年に結婚。今年で53年になる。よくぞ続いたものだと思うが53年の歳月は幾山河ありで、なけなしだった結婚当初の状態から、今の平穏な日々を送る事が出来るのは互いの協力無しでありえない。丁稚小僧から独立して、やっと妻子を養える気分だったけれど、こればかりは保証も見通しもつかない。お見合いで唯一のデートだけで決められた32歳にもなる「馬の骨」によくぞお嫁に来てくれたと今なお感謝している。挙式も互い家族だけで結納も指輪も新婚旅行も無かった。何一つ叶えられなかったので今も山の神に頭上がらない。糟糠の妻は結婚当初の貧乏に耐えられたのは根っから始末屋だったからと云える。縁は異なもの味なもの・・神さまは程よい細さの赤い糸で結んでくれたに違いない。♪線路は続くよ、どこまでも、野を越え山越え谷越えて・・線路は付かず離れず一定の間隔を置いて続いているがこの歌はただ平凡に年老いた夫婦の歌だと思っている。苦節の部分は話せば長いので省くが二人の娘に恵まれ、その後それぞれに嫁ぎ一人は近所に一人は会社ビルに住み、6人の孫達と三世代で共に暮らせた楽しい日々は神さまが与えて下さった幸せに感謝しても仕切れない。仕事を抱えての孫の面倒は忙しい、静かな時間が無い、趣味に没頭出来ない、経済面のデメリットもありますが、それは無いものねだりで・・贅沢というもの。晩年になりこんな巡り会わせがやって来るとは思ってもみなかった爺と婆の嬉しい人生の誤算に、ひとりほくそ笑んでいる。元首相吉田茂の側近・白州次郎は記者に正子夫人との夫婦円満を記者から尋ねられ「一緒にいないことだよ」といったが、互いに付かず離れずが長持ちの秘訣か?「いい夫婦」とは第三者が決める事で、外見と中身では相当の違いあるのは我が家も同じで可もなく不可もなく腹八分目の夫婦であれば満足だ。或るアンケートに今度生まれても今の配偶者がいいですか?の問いに夫70% 妻45% 言えている。トシとともに女は強く男は弱くなっていく・・ボク?No Comment