隠居の独り言 143

主婦は「半額セール」「激安」「タイムサービス」「閉店セール」などの言葉に滅法弱い。朝刊に挟まれてくる広告のチラシは、それらの言葉に満ち溢れている。金銭に疎い亭主と違って主婦は日々の家計簿で倹約精神が備わっているからだろう。ボクは男だから普段の細かい家計にはあまり考えたことなく、そもそも家の中の家計に関することは山の神しか分からない。もしかして広告のチラシは「安物買いの銭失い」なのだろうか。といって亭主は細かい生活費については全て山の神任せで「私は5円安い野菜を買いに1キロ先の八百屋まで歩く」と年中嫌味を言われている。数年前に能登の輪島の朝市で越前ガニを買い東京に送ったら、近くのスーパーの方が安く、そのうえ運送料がプラスとは我ながら経済観念が恥ずかしい。話が変わるが、来年10月から消費税が10%になるという。政府は増税に伴う細かい還元制度を考えているが、それじゃ何のための増税なのか、有権者の歓心を買うための措置で小細工は止めた方がいい。増税と言っても実質2%であり、それぐらいで揺らぐ日本の経済界でない。論議はさておいて消費税の上がる前の家や車の高額商品の駆け込み需要が多いと聞くが自分の過去経験から言わせて貰えば、慌てて買うことは避けたいもので、エコ減税の前例があったように需要が一段落すれば業者が暇になり価格の下落は必定!「あわてる乞食は貰いが少ない」の諺の通りで、あわてず構えるのが得策でしっかりした奥様は倹約精神が旺盛だ。それより子沢山のわが家では日々の生活費に頭が痛い。お米も一日一升が必要でだけで食費だけで給料が飛ぶ。そのうえに塾などの教育費や諸々の生活費などが嵩み、大人たちみんなが働かないと生活維持が困難な状態だ。これからの人に言いたいのは人生の幸不幸は、お金の有る無しによって、とくに歳を重ねる毎に生活の充実度、心の安定感が大きく違ってくる。将来の年金や健保の社会保障は衰退の傾向だが依存度を少なくするため人生の将来設計を充分に見直すこと。歳を重ねれば健康と経済の有無が幸せの分岐点は言うまでもない。「入りを測りて出るを制す」・・二足の草鞋を薦めたい。