隠居の独り言(536)

新聞やTVなど報道機関は連日のように中国で起きた四川大地震のニュースが
伝えられているが、被害に遭われた方はお気の毒で心より哀悼の意を表したい。
でも冷めたい言い方だが発生してから二週間以上も過ぎているのに、今もなお
報道がトップニュース扱いなのはしつこい気もしないではない。詳しい報道は
もういいだろう。ミャンマーもサイクロンで20万近くの人が死亡・行方不明の
大災害で、被災に遭った人々の多さには非情な巡り会わせを思うが天変地異は
地球に住む以上は何時どこで災難に遭遇するか分からない。それはそれとして
今までの中国に対するイメージが悪すぎた。抗日の激しさ、政府の強硬姿勢、
四川大地震では地震発生直後に日本からの人命救助チームの派遣を拒否したり、
地震報道の影に隠れてしまった毒入り餃子、チベット、ガス油田、五輪の聖火、
尖閣諸島など問題は山積のうえに、中国は間違いだらけの南京虐殺館の増設や
歴史認識、商品の版権、靖国問題など解決しようとしないのにそれで尚日本の
マスコミは中国に弱腰なのか分からない。阪神淡路、新潟の地震の時の中国の
日本に対する対応と報道の行動はどうだったか。日中は互恵関係なのだろうか。
悲惨、衛生、略奪など悪いものは、ひた隠しにして国営中央人民放送は胡錦濤
国家主席の優しげな顔や、感動的なシーンばかりを繰り返し流し続けている。
自国の悲劇までも党のプロバガンダに利用するなんて、政治の頭にいただいた
人民が何と哀れなことなのだろう。それはミャンマーの民衆だって同じことだ。
先日のNHK番組でGタイムの2時間を割いて四川大地震特集を流していたが、
そこまで時間を割り振るのは単に災害の報道だけと思えない意図がありそうだ。
むろんのこと地震国日本にとって、四川で起こった悲劇は他山の石ではないが
冷静に受け止め、やがて来るはずの大地震の教訓にしたい。