隠居の独り言(405)

近代史を読むとイギリスの世界戦略は、あらゆる国家、人種でも最高と思う。
産業革命、世界制覇、国家戦略の、どれをとってもアングロサクソンに敵う
人種はいない。幕末の頃に日本に来た彼らは当時の実権を握っていた幕府に
味方せず薩長に肩入れしたのは先を見越しての彼ら独特の臭覚でもあった。
後の文明開化、日英同盟日露戦争では最大限の後押しをしてくれた英国は
現在も大使館が皇居の隣に位置して長年に亘る両国の親密さが偲ばれる。
先の大戦の反省の「不戦の誓い」は最も分かりやすい文言だが誰だって戦争は
二度としたくない。しないに越した事はないが世界の国はそんなに甘くない。
どうしてあのような愚かな戦争になってしまったのか。いつ頃から引き返しが
出来なくなってしまったのか、この問題と反省は繰り返し問い返されている。
近代史を何度読んでも「最大の失策」は日英同盟の破棄、近代日本にとって
最高の恩人のはずの英国を裏切った事が日本を奈落の底におとしめた原因だ。
もし日英同盟が存続していたならナチスドイツとの同盟も論外で世界の大勢で
欧州で大戦があったとしても戦争の局外に立ち、第一次世界大戦の時のように
日本の東南アジアの覇権と莫大な経済的利益ももたらしてくれたに違いない。
戦後の日本の繁栄もアングロサクソン国家の米英と仲良くした事が寄与した。
歴史を振りかえってもこの程のインド洋での海上自衛隊の給油活動の延長は
米英だけでなく国際的にも評価されているのに、それに反対する小沢一郎
民主党の考えが理解できない。最近米国の慰安婦問題、北朝鮮との接近等の
事情に反米感情の芽生えがあったとしても日本の将来にはテロ特措法問題の
重要さは計り知れない国家戦略の一つでもある。党利党略に走る小沢一郎
退路を断った安倍晋三と、どちらが正しい選択なのか小泉郵政選挙のように
国民に信を問うため総選挙もひとつの選択肢に入れるのもいいだろう。