2010-01-01から1年間の記事一覧

隠居の独り言(874)

甥が勤めていた会社を定年になった。まだまだ60歳では心身ともに壮年の盛りで ここで仕事を辞めるのは若すぎる。定年とは会社の「戦力外通知」を言い渡され 画一的に解雇される事で本人は実に無慈悲な刑の判決を受けた気分になるだろう。 若い時から縦社会の…

今年の紅葉

関東地方は今や紅葉真っ盛りに彩られた時期で とくに今年の鮮やかな紅葉は目が覚めるようだ。 夏の酷暑と晩秋の寒暖の落差が原因との事だが それにしても自然のキャンパスには言葉が無い。 先日訪れた高幡不動山麓の地蔵の巡礼をしたが イロハモミジの緋色や…

隠居の独り言(873)

19世紀の頃、世界の美しい港のベスト3に挙げられたのはリオデジャネイロ、 リスボン、コンスタンチノープルだった。しかし幕末に来日したプロイセンの 艦長ベルナーは書いている。「長崎の港口はこれら3港の全てに勝っているのは まるで自然がロマンチックな…

七五三

来年、小学校入学を控えた七歳の孫姫が 七五三で近所の香取神社にお詣りをした。 孫達6人は、幼児から子供へ、子供から 大人へと成長していく節目の姿は眩しい。 お宮参りは、これから健やかに育つよう 祈る儀式だが天神さまも見守って下さり きっといい子に…

隠居の独り言(872)

先のG20でもAPECでも管首相には中国の胡錦濤主席は挨拶程度の態度だが 別に危惧することもない。尖閣の問題でも中国の取った姿勢はまことに強硬で ナショナリズムの国力興隆期の超大国であってみれば、国際社会の常識だろう。 最近の管内閣は盛んに日中を戦…

菊花展

のどかな小春日和の横網公園の菊花展で ひとりのお爺さんが見張り番をしている。 今年は夏の酷暑の影響で出展者が少なく 長い間でこんなの初めてとこぼしていた。 菊は育つには1年4ヶ月掛かるそうだが 毎日の水遣りや油虫の駆除が欠かせない。 丹念にしても…

隠居の独り言(871)

大河ドラマ「竜馬伝」で、竜馬(福山雅治)と山内容堂が直接に会った史実は 定かでないが当時の情勢の容堂のかたくな気持ちを変えた状況的証拠は竜馬が 命懸けで容堂に訴えたこと以外に見当たらない。あくまで武力討幕を主張する 薩長両藩とプライドの高い徳…

川村美術館

絵画と紅葉を求めて佐倉の川村美術館を訪れた。 広い公園の紅葉のパノラマの中に佇む美術館は 雰囲気もさることながら絵画を鑑賞する季節は 移りゆく景色と秋の感傷の頃が最適ではないか。 川村美術館はモネ・ルノアール・シャガール等 コレクションは素晴ら…

隠居の独り言(870)

2015年までに関税の原則的撤廃という、いまや党派を超えて永田町を二分する TPP(環太平洋経済協定)で貿易全ての関税を撤廃するという案件は大賛成だ。 これに参加すると工業製品の輸出が促進されるいっぽうで農産物が大打撃とか・ そもそも日本は技術立国…

銀杏

毎日のよう孫と遊ぶ横網公園の銀杏並木の 今の時期はほどよく黄色に染まって美しい。 この後の葉の散る様や絨毯のような黄色も 銀杏が作る美の芸術だが、青と黄の混じる 色合いは日々変わりゆく秋の進行を物語る。 その昔、遣唐使が持ち帰った木ともいわれ …

隠居の独り言(869)

幕末の論客・佐久間象山は「敵を知らず、己を知らなければ、必ず負ける」と 世界観を語ったが、今の日本が未曾有の国難に直面しているのに政治家はじめ 国民ほとんどが呑気で、さしつまった危機感が希薄なのも情けない限りと思う。 尖閣問題で中国のご機嫌取…

桜の紅葉

日本人には最も愛されている桜の木は 春爛漫の候は花の美しさに人々は酔い 夏の暑さには大きい葉で陽射しを遮り 秋の紅葉のパステルカラーに心を癒し 散った後には冬の青空が目に染みる。 四季を通じてこんなに楽しませる樹は 桜を置いて見当たらない。春の…

隠居の独り言(868)

藤沢周平著のエッセー集「ふるさとへ廻る六部(巡礼)は気の弱り」の表題は 山形出身の作家が初めて青森、秋田、岩手へ旅した時の気持を、やや自嘲的に 表現した古川柳で、誰もが故郷を離れて働き、新しい土地に根付いたとしても 故郷はいつも自らの根幹で最…

秋の夕暮れ

暗くなる前の、ひとときの儚さを思う秋の夕暮れ。 晩秋の気温の特徴は昼と夜との落差が大き過ぎて 着るものなどで調節しないと風邪を引いてしまう。 昨日は立冬、ここ東京スカイツリーの絶景点では 昼間は人が群がっていたのに急激に気温の下がる 夕方は潮が…

隠居の独り言(867)

事業仕分けという政治ショーの第三幕がようやく終わった。国民にとっては 並み居る官僚達がバッタバッタと切り倒されているさまはドラマ水戸黄門を 見ているようで概ね好評だったが「ご印籠」をマイクに替えて手にしている 黄門役の蓮舫議員の威丈高な態度が…

アメリカ中間選挙

オバマ政権に対する初の審判となる中間選挙は 野党・共和党が圧倒的に大差をつけて勝利した。 医療保険改革や破綻大企業救済策などで巨額の 政府資金の投入で財政赤字を拡大させたことと 「チェンジ」を叫んだわりには失業者の増大で 国民の不満が一挙に爆発…

隠居の独り言(866)

やがて竜馬(福山雅治)は中岡慎太郎(上川隆也)とともに京都・近江屋で 暗殺されるが、未だに真犯人が判明しないなかで土佐藩説というのがある。 長崎から大阪に向かう船の中で竜馬は後藤象二郎(青木崇高)に大政奉還の 政策の斬新なアイデアを披露する。…

霜月

10月は秋晴れらしい晴天に恵まれなかったが 11月はすっきりした天気が期待されるだろう。 今日から暦も改まる。昨日は孫の通う中学の 合唱祭を見学した。秋のさわやかな季節には 子供たちの合唱の響きがとても似合っている。 十代半ばの若々しい声は青春のい…

隠居の独り言(865)

趣味はラテン音楽を歌う事だがその歌詞のテーマの殆どが恋に関するもので 年齢に関係なく歌えば心が弾んで脳の活性化にも良いと一人合点をしている。 メキシコの歌にソラメンテ ウナ ベス(Solamente una vez)の名曲がある。 内容は「私の人生で、ただ一度だ…

東京駅

ここは東京八重洲口の大丸デパートからの 眺めだが、いつも利用している東京駅でも こうして鳥瞰図のような景色を見ていると その規模の大きさに今更ながら凄いと思う。 今は再開発計画の途中で大正時代に竣工の 重要文化財の赤レンガの表玄関は工事中で 現…

隠居の独り言(864)

「わが国には領土問題は存在しない」尖閣問題で啖呵を切った前原誠司外相だが そこまで言うなら尖閣に自衛隊のヘリポートでも作ったらどうだろう。そもそも 尖閣はもとより宮古以西、石垣、西表、与那国に自衛隊がいないのはどうしてか? これは防衛白書が示…

人力車

昔、車の無かった時代は偉い方や お金持ち、花街の芸者衆は黒色の 人力車に乗った風景を垣間見た。 あの頃の人力車には黒の紗を張り その紗越しに島田を結った芸者が ちょっと斜めに座っている格好が 色よい下町情緒であったものだが 遠い風情はどこにも残っ…

隠居の独り言(863)

日本史の最大の内乱と言えば戦国時代と幕末期に代表されるが分類の共通点は 三代で成立している事で、戦国時代は初代にあたる信長が全国統一に乗り出し 二代目の秀吉が後を継ぐも数々の失政を重ね三代目の家康が革命を完成させた。 対して幕末の初代は吉田松…

上野動物園

土曜日は久し振りの快晴でRenとHaruを連れて 上野動物園に遊んだ。休日と好天気も重なって 上野の山は大勢の人出で活気と歓声に溢れていた。 今はパンダがいないのでHaruには少し淋しいが サル山が気に入ったらしく、しばらく見ていた。 動物園は大人にとっ…

隠居の独り言(862)

ギターを始めて20年は過ぎたのに、未だ腕前はドヘタで実年数が恥ずかしい。 そもそもクラシックギターは地味な存在で楽器の大きさの割には音量も小さく 人前で弾くには相当なテクニックが必要だ。そのうえ曲も一般に馴染みが薄く 「禁じられた遊び」や「アル…

釣瓶落としの秋の夕暮

自分が育った昭和初期にはどの家も井戸があり 生活用水の全てを賄っていたが、いつのまにか 水道に入れ替わって今は井戸を知る人が少ない。 釣瓶とは井戸の水を汲み上げるときに使う桶で 井戸の上の部分に滑車を付け丈夫な縄の両端に 桶を付け井戸の底の水を…

隠居の独り言(861)

地下700mの三途の川の向こう岸から生還したチリの勇士達に世界中が見守り 歓喜した落盤救出劇はハッピーエンドに終わったが、この事故がチリでなく 中国やロシアの全体主義国家だったらどうなっていたか?中国の炭鉱事故で 命を落とした人達は報道によれば…

向島百花園

名物の萩のトンネルの時期も終わって園内は 人も疎らでとても静かな雰囲気が漂っている。 ただ園内が狭いので近所の高層マンションや 東京スカイツリーが借景になってしまうが それでも園内の各所に多数の野草が植えられ、 とくに秋の七草や草花の美しさは素…

隠居の独り言(860)

幕末を大きく変えた人物、同じ筆頭家老だった長州・高杉晋作と土佐・後藤象二郎に 焦点を当ててみたい。「三千世界のからすを殺し、ぬしと朝寝がしてみたい」これは 高杉晋作(伊勢谷裕介)が愛人・おうのに詠んだ都都逸だが、死期を悟った晋作が おうのと情…

Happy Birthday

今月は二人の孫娘の誕生月なので日曜日にまとめて みんなで祝った。A子は11歳、H子は4歳になる。 子供達には嬉しいが、こちらはその分、歳を重ねる。 今の子は幸せだ。私の頃は誕生祝いなんて無かった。 日本は古来、数え年だったので、お正月元旦に一つ 歳…