2018-01-01から1年間の記事一覧

隠居の独り言 107

初恋という言葉は幾つになっても懐かしい甘い思い出に胸がときめく。某新聞の地方版で微笑ましい記事を見た。今年は伊藤左千夫の代表作「野菊の墓」が発表されて120年にあたるそうだが、小説の舞台になった場所の松戸市の風致保存会が「初恋短歌大会」を開催…

隠居の独り言 106

今日10月10日は1964年に開かれた東京オリンピックを記念して「体育の日」としたが変更され10月第2日曜日にセット連休になっている。折角の東京オリンピック記念日を連休のために変更するなんて何のための体育の日なのか、これは国民の体育のための関心も薄れ…

隠居の独り言 105

秋「灯火親しむの候」最近の若い人の読書はおろか新聞も読まない傾向でPC、スマホ、TVなど簡単に情報や娯楽が得られるから余計にひどい。私事を書くのもはばかれるが、戦後間もない小学高学年頃は食糧事情が最悪で、日々の暮らしは食べるため農家の手伝い、…

隠居の独り言 104

「ふるさとへ廻る六部(巡礼)は気の弱り」好きな古川柳で、人生の喜びや悲しみを、どんなにたくさん経験を積んでも心の拠りどころは生まれ育ったふるさとであり父母であり、全ての人が持っている帰巣本能はその人だけの故郷・・歳を重ねてこの川柳の意味と…

隠居の独り言 103

少子高齢化問題の先進国の多くは人口減少に困っているようで、かつて欧州では労働者人口を補うために旧植民地の人たちが移民する国が多かったが、ところが今では中東やアフリカから大勢の難民が殺到し、それが従来の住民たちの職場の安定、言葉や文化の壁、…

隠居の独り言 102

原発問題になると世間は原発反対が正義の味方のような風潮になっている。福島原発は確かに取り返しつかない大失敗だったが、それだからって原発を無くそうという案に何故か素直になれない。理由は二つ、一つ目は今の段階で原子力に勝るエネルギー源が見当た…

隠居の独り言 101

秋も深まったので久しぶりに両国橋袂にある「ももんじや」のイノシシ専門の料理屋に入り味噌煮込みの猪鍋を食べたがクセが無く煮込むほどに柔らかくとても美味だ。玄関脇には本物の猪が一頭ぶらさがっていて、いかにも専門店らしいが鹿や狸の料理もあり、そ…

隠居の独り言 100

商談が纏まり発注書が送られてくると「よかった!今夜は一杯」小僧の頃は社長始め同僚は待っていたよう酒場へ乗り込んだ。ところがお酒の呑めない下戸にはそれが苦痛で困ったものだ。下戸は人生の楽しみ半分と言う。祖父も親父も呑めなかったので倅のDNA…

隠居の独り言  99

歳のせい、いや歳のせいにしてはいけない。物忘れ酷い。とくに人の名前や行ったところの地名が咄嗟に出てこない。山の神で話す時に「ほらほら、あの人だよ、あそこだよ」と言いつ思い出そうとするが、結局思い出さないままに終わってしまって、後で思い出す…

隠居の独り言 98

「私に若さをくれるなら全財産をあげてもいい」松下幸之助 それほど若さは貴重なものなのに、その最中は輝く価値に誰もが気が付かない。ボクは今メキシコ作曲家ララの名曲ソラメンテ・ウナ・ベスSolamente una vezの練習をしている。歌詞は「人生にただ一度…

隠居の独り言 97

先日アメリカ留学から帰った姪の話だが、さまざまな人種のアメリカで生まれつき漆黒の髪の毛と黒い眼をした日本人を羨望され改めて日本人の真の美しさを自己満足をしたらしい。髪の毛に、パーマもあてずカラーリングもしなかったらしいが自然のまま長くこの…

隠居の独り言 96

テレビビデオで木村拓哉、壇れい主演「武士の一分」を見た。物語は置いて武士道のありかたが今ほど問われている時はないと思う。日本人特有の美的な感受性や情緒味が崩れた。現代だからこそ、これからの社会を長年に培ってきた先人の美徳を見習いたい。武士…

隠居の独り言 95

歴史を振り返る。78年前9/27日、重大な歴史の一瞬があった。その日、ベルリンで調印された日独伊三国同盟はどう考えても無責任で軽率すぎた。国内で、どれほど議論が尽くされたのか、陸軍と海軍の軋轢があったらしいが一般には知らされていない。国会での論…

隠居の独り言 94

彼岸に日本人の宗教観とキリスト教など一神教との違いを歴史に思う。約9世紀前のアルプス山脈北の欧州大陸は奥深い森に覆われていた。当時から住んでいたケルト族やゲルマン族は深い森には精霊がいると信じ樫、樅、楡などの巨木を神の宿なる樹として敬い信仰…

隠居の独り言 93

日本人の国語力が落ちている。もう何年も前から指摘され、憂慮されているが一向に改善されない。このほど文化庁で日本人の国語の意識の現状を調査したが、例えば学生に手紙を書く意識を問うてもあやふやで大人になると皆無で今やメールで簡単言葉で情報交換…

隠居の独り言 92

頃は1600年9月中旬、天下分け目の関が原で東軍の徳川家康が圧勝したが、時が下って2018年9月の自民党総裁3選で安倍晋三が前評判通りに圧勝した。政治の世界は昔も今も運と権謀術数の優れた人物が最終の栄冠を手にするが晋三もあの柔和な顔に似ず、なかなかの…

隠居の独り言 91

今日から彼岸の入り。暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったものだが、人間も勝手で、あれほど今年の酷暑だったのに過ぎてみると夏が懐かしい。秋分の日は太陽が真西に沈むので西方浄土の考えから十万億土と現世が直線に結ばれ、ご先祖が里帰りされる。その時期…

隠居の独り言 90

子規庵を訪れた。鶯谷駅徒歩5分。明治の俳人・正岡子規が約8年住んだ終焉の地で、明治35年9月に亡くなった子規が臨終を迎えた長屋の一角は台東区根岸の路地裏にあり建物は戦後再建されたものだが子規が住んだ明治の風情は今も残る。子規は死の前日「へちま…

隠居の独り言 89

昨日ギックリ腰をやってしまった。朝の歯磨きをしようと腰をかがめたときガクっときた。若い時は無理な姿勢や重いものを持ち上げた負担でなるものだが、歳を取ると何の理由もなく、フトした体勢で来るとは老化現象だろう。前ぶれなく突然襲うギックリ腰には…

隠居の独り言 88

東京のバスに乗るとアナウンスで「東京にお住まいで70歳になられた方はシルバーパスの購入ができます」と説明がある。高齢者は年間1000円で(高額所得者は20510円)都営バス、都営地下鉄など無料になる。高齢者には有難いことだけれど、これらの負担は都税で…

隠居の独り言 87

「敬老の日」今年は9月第3月曜日に連休変更されたが、それはどうでもいい。先日総務省から発表された高齢者人口は3186万人で過去最多で総人口に占める割合は25.0%強で、過去最高となり4人に1人が高齢者となる。高齢者への社会保障予算は約30兆円で毎年1兆円…

隠居の独り言 86

今回も安倍首相とプーチン大統領がロシアのウラジオストクで通算22回の会談を行ったが北方領土は何の進展も無かった。そのうえ12日にプーチン大統領は日露平和条約を前提条件無しで締結しようと提案したという。随分と日本は舐められたものだ。両首脳の在…

隠居の独り言 85

ボクはシャンソンが好きで特にシャルルアズナブールに若き青春の日々を重ね合わせる。フランス・パリ出身のシンガーソングライターで彼のシャンソンはその殆どが愛の歌を謳い上げている。イザベル、ボエーム、マンマ、愛のため死す、帰り来ぬ青春・・何度聞…

隠居の独り言 84

朝、おさんどんをする。ご飯にシラスとネギを混ぜた納豆、海藻類の味噌汁・・毎朝食べられる幸せを思い箸を運ぶ。昭和一桁生まれにとって、戦争末期から戦後にかけての最も食べ盛りだった飢餓時代に考えも及ばなかった朝食。当時は芋類もスイトンも贅沢だっ…

隠居の独り言 83

結果論だが、今回起きた地震による北海道全島に亘る停電事故は、泊原発が稼働していたら停電は無かった。日本は福島の失敗で、原発は禁句のようになっていて今の世界一厳しい原発再稼働の条件も住民の反対でままならず、今は殆どの国内の原発が止まっている…

隠居の独り言 82

テレビのドラマで以前の映画を見た。「楢山節考」だが、年金も保険も無いあの時代の年寄りは非生産者として間引きされる運命にあった。物語では村の掟に従って70歳になった母を捨てるため、息子は山へ連れて行く。息子(緒形拳)と母(坂本スミ子)の好演は…

隠居の独り言 81

またニュース報道の「幼児虐待事件」は聞くのも嫌になる。「お使いに出した子供をそっとつけ」江戸古川柳にあるが、初めてのお使いに行った子供を心配して尾行する親心は期待・心配半分の心境なのだろうか。なんとも微笑ましい。以前は孫のお使いに我が家の…

隠居の独り言 80

瀬戸内寂聴の「現代語訳・源氏物語」を読んで主人公の光源氏が恋した年上の女性の多さに、平安時代の昔は現代と違って女性上位の時代だったのかと思ってしまう。最初の恋の藤壺は5歳年上、正妻の葵も4歳年上だがそれに飽き足らず愛人の六条御息所は7歳も年上…

隠居の独り言 79

今更ながら先の戦争で日本が無条件降伏した日は1945・8・15。ところで占守(しゅむしゅ)島を知っている日本人は非常に少ない。千島列島の最北端の島で終戦時に島には日本の守備隊がいた。戦車部隊・約23000人の日本軍が無傷のまま島を守っていたが、終戦後…

隠居の独り言 78

昨日の夕飯のおかずはサンマで、焼きたては実に美味しい。今年はサンマが豊漁だという。サンマは、冬から春にかけて餌を求めて北へと北上し、たっぷり栄養を蓄え丸々と太ると、今度は産卵の為に南へ南下してくる。北海道の道東沖では、移動するサンマの通り…